SALMONについて
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SALMONとは
SALMONは、多様な光と物質の相互作用で起こるナノスケールの電子ダイナミクスに対して非経験的量子力学計算を行うオープンソース計算プログラムです。 計算は時間依存密度汎関数理論に基づいており、ノルム保存擬ポテンシャルを含む時間依存コーンシャム方程式を実時間・実空間で解きます。
SALMONは、2つの科学計算プログラム:筑波大学グループにより開発され結晶における電子ダイナミクスを記述するARTEDと、分子科学研究所グループにより開発され分子やナノ構造における電子ダイナミクスを記述するGCEED、を統合することで生まれました。このためSALMONは、孤立系と周期系両方の電子ダイナミクスを記述することができます。さらに、電子と光波電磁場の結びついたダイナミクスを記述することも可能です。
プログラムの実行にあたり、SALMONはLAPACKライブラリを含むMPI Fortran/Cコンパイラを必要とします。SALMONは、多くのプラットフォーム:x86-64 CPUを持つLinux PCクラスタ、Fujitsu FX100スーパーコンピューター、「京」コンピュータ、Xeon Phi (Knights Landing)を持つスーパーコンピューターを含む、で動作が確認され最適化されています。
SALMONでできること
SALMONは、孤立系(分子やナノ構造)と周期系(固体結晶)の両方の系における電子ダイナミクスを記述できます。 SALMONは、最初に初期配位を用意するために密度汎関数理論に基づく基底状態計算を行います。 そしてSALMONは、加えられた電場による誘起される電子ダイナミクスの計算を行います。 弱い瞬間的な外場を用いると、SALMONは線形応答:分子の分極率や固体結晶の誘電関数、を計算することができます。 パルス電場を用いると、SALMONは高強度超短レーザーパルスにより誘起される物質中の電子ダイナミクスを記述することができます。
基底状態計算
- コーン・シャム軌道とエネルギー
- 状態密度
- 射影された状態密度
- 電子局在関数
光学的性質
- 振動子強度分布(吸収スペクトル)
- 誘電関数
光に起因する電子ダイナミクス
- コーン・シャム軌道の時間発展
- 密度、カレント
- 励起エネルギー
- 励起キャリアの数密度
電子ダイナミクスと光パルス伝播の同時記述
- コーン・シャム軌道の時間発展とともに光パルス伝播
- パルス光から電子へのエネルギー移行
ライセンス
SALMONは、Apache License version 2.0 のもとで利用できます。
Copyright 2017 SALMON developers Licensed under the Apache License, Version 2.0 (the "License"); you may not use this file except in compliance with the License. You may obtain a copy of the License at http://www.apache.org/licenses/LICENSE-2.0 Unless required by applicable law or agreed to in writing, software distributed under the License is distributed on an "AS IS" BASIS, WITHOUT WARRANTIES OR CONDITIONS OF ANY KIND, either express or implied. See the License for the specific language governing permissions and limitations under the License.